研究奨励賞 2015年受賞者

●研究課題
「ネットワーク化制御システムにおける適応的QoS保証技術」

久保 写真

久保 亮吾
(慶應義塾大学 理工学部 電子工学科 専任講師 1983年生)

研究概要

多数のセンサ、アクチュエータが通信ネットワークを介して接続され、遠隔環境において情報収集および機器制御を行うネットワーク化制御システムは、産業システムの自動化や遠隔医療など次世代のスマートシティ/コミュニティを支える基盤インフラ技術である。

久保亮吾氏の本研究は、低コストで多様な通信サービスを提供できる公衆ネットワークにおいて、通信サービス品質(QoS:Quality of Service)をネットワーク環境の変化に応じて適切に制御することで、低消費電力かつ高信頼、高精度なネットワーク化制御システムを実現することを目的としている。

これまでに、制御工学的アプローチにより通信トラヒックを考慮して適応的に通信機器のスリープ制御および帯域制御を行うことにより、通信ネットワークの低消費電力化および低遅延化を実現した。また、通信遅延およびパケット損失の制御的補償により、ネットワーク化制御システムの高信頼化、高精度化を実現した。

本研究の特色は、制御工学と情報通信工学の融合により、通信ネットワークのQoS(通信遅延、パケット損失、消費電力)を適応的に保証しつつ、不可避のQoS劣化に対して制御的な補償を加えることによりネットワーク化制御システムの高信頼化、高精度化を実現している点である。

本研究の提案を、機械システムのみならず電力システム、情報システムに適用することで、次世代のスマートシティ/コミュニティの実現に大きく寄与することが期待される。